年末が迫った今ごろになって県が駆け込み…
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年末が迫った今ごろになって県が駆け込みで新しい情報誌を一つ発行した。紀伊山地の霊場と参詣道を特集した「世界遺産ジャーナル」第7号。
登録20周年となる節目の正月に間に合わせたかったのだろう。大峯奥駈道など県内の資産群を軸に同世界遺産の価値と現状を紹介している。
訪れやすい中辺路や高野参詣道とは違い、険しい奥駈道は近付き難く全体像を知る機会も少ないが、ジャーナルでは県の職員が実際に踏破した登山記も掲載、なかなかに興味深い。
また役行者によって開かれ、理源大師が中興した修験道に関する豆知識を紹介。併せて自然を守る紀伊山地の参詣道ルールも教えてくれる。
そして同ジャーナル発行の狙いは別にもう一つ。県内4件目の世界遺産登録を目指す飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群の紹介、アピールこそ3年前の創刊から取り組むテーマだ。
編集後記は「県内の文化遺産に関心を寄せ、遺産の継承について話し合う機会を」と呼び掛けている。だから正月は家族がそろう団らんのひと時、その中心に同ジャーナルを置いてみるのも楽しいかも。(松)