コロナ禍の影響で中止が続いていた夏休み…
コロナ禍の影響で中止が続いていた夏休み企画「県高校生議会」が先週末、3年ぶりに開かれ、若者視点で捉えた県政への提案などが示された。
取り上げられたテーマを見ると、体験型観光の振興やヤングケアラーの支援、農福連携の促進など使われている用語も含め、かなり専門的。
事前に十分学習してきた成果なのだろう。若者の投票率向上について取り組みを聞く質問もあったが、18歳選挙権の取得を目前に控えた高校生の県政に対する関心の高さは心強い。
ただ、こうした催しが若年層に幅広くアピールするかどうかは疑問。募集する段階で既に参加対象の層が一定、決まってしまう印象もある。
今月上旬は小学生による「1日こども知事」があり、月末は大学生対象の政策コンペも実施予定だが、いずれも提案型。県と若者が意見をぶつけ合う討論型の催しがあっても良い。
本物の県議会でも事前通告に基づく質疑応答だけでは迫力を欠く。県政推進の両輪である理事者と議会の役割、関係を模擬議会で参加者や傍聴者に実感してもらい、次代を担う有権者が育てばと期待する。(松)