チキンライスを味わった。ケチャップライスに鶏肉が入っている日本のそれではない。蒸し鶏と味付けライスを別々にいただくシンガポールの国民食である。

　JR大阪駅近くの専門店で。ソースや副菜の味は、東南アジア料理に欠かせない香草が使われていて、異国情緒たっぷり。店の内装を含め、旅行したかのような気分になった。

　海外格安旅行が生きがいだったが、コロナ禍で旅行できない。そんな欲求不満を少し和らげてくれるのが外国料理グルメ。県内にもフレンチをはじめ名店がある。

　料理自慢の人なら外国料理に挑戦するのもいいかも知れない。ネット上や本で簡単なレシピを教えてくれる。ただ、旅行した気持ちになれるかどうかは料理の出来次第だが。

　かつてロシア料理店で、ボルシチをいただいた。名前から濃厚なシチューだと誤解していたが、実は赤カブなどが入った酸味のあるスープだった。

　ボルシチは、本来はウクライナが発祥の地だという。このようにロシアとウクライナは「兄弟国」。ロシアが侵攻をやめて、両国民が一緒にボルシチを囲む日を希求する。　(栄)