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「二つの目標が実現」 バスケット奈良県成年男子チームキャプテン・浦西将介 - 第78回国民スポーツ大会「SAGA2024」

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初の世界戦に出場した浦西将介(右から2人目)=9月7日、モンゴルのウランバートル国立遊園(本人提供)

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 第78回国民スポーツ大会「SAGA2024」のバスケットボール競技成年男子に奈良県チームが8年ぶりに出場する。今年の県チームは、元バンビシャス奈良の藤高宗一郎、船山裕士、川崎達朗、3人制の奈良グレートブッダーズの山中将輝、鱒勇輝など注目選手がそろう。そのチームをまとめるのが浦西将介(36)キャプテンだ。斑鳩中学に勤務しながら、3人制バスケリーグ「3×3ユナイテッド」などに所属するEPIC(エピック・兵庫県)でプレーする。2005年の第60回大会(晴れの国おかやま国体)以来の優勝を県にもたらすことができるか―。(有賀哲信)

 

 

3×3バスケ世界大会出場

 「今年はずっと目標に掲げてきた二つが実現した年だった」と浦西は話す。一つは国スポ出場。そして、もう一つが3×3(3人制バスケ)での世界大会出場だ。

 

 浦西は9月7日にモンゴルのウランバートルで開催された「SANSAR CHALLENGER2024 IN ULAANBAATAR」にエピックの選手として出場した。

 

 6日に現地に向けて出国し、翌日には試合という強行軍。1戦目は勝利し、2戦目は敗れたが得失点差で予選を突破し、本戦に勝ち進むもそこで2敗。残念ながら決勝ラウンド進出とはならなかった。

 

 「1戦目を勝利したが、そこから試合を重ねるごとに、みんなの足がどんどん重くなってきた。多分、日本との標高差の影響だろうという結論になった」と浦西は言う。「世界で戦う」とはどういうことなのかを実感した。モンゴルは3×3に力を入れ、国技にでもなろうか、というほど競技が盛んな地域だ。日本では味わえない盛り上がりを目の当たりにし「ここに立つためにやってきたんだ」との思いを強くした。そして、「もう一度ここに戻ってくる」と誓った瞬間でもあった。 

 

 

2回目の国スポ本大会出場 初戦の沖縄戦はDFがカギ

 もう一つの目標、国スポ出場は約10年間、県代表選手に選ばれてきた。その間、本大会に出場できたのはブロック予選がなかった2016年の第71回大会(希望郷いわて国体)のみ。当時選手だった田中一浩(現監督)と県チームを支えてきた。2年前の近畿ブロック予選は、決勝の兵庫との対戦で、15点リードから逆転され数点差で敗れ本戦出場を逃がした。浦西の心の中では「これで一区切り、もう代表選手は引退だ」という思いが湧き起こっていた。

 

 その気持ちを覆したのが、若手選手からの「一緒にやりましょう」という要望だった。昨年は3×3の試合と重なり辞退したが、今年1年ぶりに県代表に復帰し、近畿ブロック予選では大阪を下し、初めて予選を突破して本大会出場を手にした。

 

 浦西は教職と並行しての選手活動となる。部の指導もあり負担は少なくない。「普段子どもたちに言っていることを自分の姿で見せることができるか、互いに良い影響になっている」と話す。

 

 県チームの初戦は11日。唐津工業高校体育館で沖縄と対戦する。「沖縄は去年、クラブチームの大会でベスト4入りした選手を中心に構成される。“いけいけどんどん”の戦い方をしてくるだろう。それをディフェンスで封じれば流れはこちらに来る」と勝機を見定める。

 

 浦西にとっては二つの目標がかなった1年になったが、もちろんそれがゴールではない。「国スポ優勝」、「再び世界へ」の夢をかなえる新しい1年がスタートする。

 

 

2024年10月2日付・奈良新聞に掲載 

 

 

 

 

 

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