お話の神様・稗田阿礼を顕彰 地元の子どもら「稗田の舞」を奉納 - 奈良県大和郡山市売太神社で「阿礼祭」
古事記の編さんに携わった稗田阿礼(ひえだのあれ)を祭る、奈良県大和郡山市稗田町の売太神社で16日、「阿礼祭」があり、地元の子どもたちが「稗田の舞」や「阿礼さま音頭」を奉納した。
和太鼓クラブ「金魚太鼓」の子どもたちが威勢の良い演奏でオープニングを飾ると、祭典では小学生の舞姫4人が「稗田の舞」を優雅に舞った。
浴衣姿に笠をかぶった子どもたちは拝殿前庭に登場すると、かわいらしい踊りで「阿礼さま音頭」「阿礼さま祭子どもの歌」を披露した。
市内の踊りグループ「延彌会」は踊りの「阿礼祭」と大和郡山市制70周年記念で「郡山音頭」を奉納した。全国童話人協会の宮沢広年さんによるパネルシアターを使った口演童話や、お楽しみ抽選会といった子ども向けの催事もあり、境内は多くの人でにぎわった。
初めて舞姫を務めた小学5年生向梨々愛さん(10)は「小さい時に舞姫を見てきれいだなと思っていた。緊張したけど楽しかった」と話した。
阿礼祭は稗田阿礼を「お話の神様」として顕彰しようと、童話作家の故久留島武彦さんの提唱で1930(昭和5)年8月16日に始まった。45(同20)年8月15日の終戦翌日も休むことなく開かれ、今年で95回目を迎えた。