世界遺産登録20周年「紀伊山地の霊場と参詣道」の魅力をPR
今年7月に世界遺産登録20周年を迎える「紀伊山地の霊場と参詣道」の魅力を紹介する「奈良県×和歌山県連携講座」(全2回)の第2回が21日、東京都港区の奈良まほろば館で開かれた。約30人が参加した。同館主催。
今回は県文化・教育・くらし創造部世界遺産室の山田隆文調整員と、法相宗大本山薬師寺(奈良市)録事で同寺東関東別院潮音寺(茨城県潮来市)住職の村上定運師がそれぞれ講演した。
山田さんは世界遺産の意義や県内で登録されている3件について解説。「紀伊山地の霊場と参詣道の評価基準は、神道と仏教の融合による独特の所産で東アジアでの宗教文化の交流と発展をよく表している点」などと説明した。村上師は薬師寺と吉野・大峯の山岳修行との関係性を歴史をたどりながら紹介。「山岳修行は法相唯識の実践の一つだ」などと語った。
共同企画した和歌山県のアンテナショップ「わかやま紀州館」(東京都)の古根川千寿子館長は「世界遺産を通して両県の密接な関係がよく分かった。今後も共にPRできれば」と話した。
第1回は2日に和歌山県が熊野三山と参詣道を紹介する講座を開催した。