攻守で見せ場 光る栗原の活躍 - バンビシャス奈良

20、21の両日に行われたベルテックス静岡戦との第17節2連戦は1勝1敗で幕を閉じた。 13勝17敗同士の対戦で互いに負けられない試合。20日の第1戦はバンビシャス奈良が75―66で勝利し、シーズン後半の初戦を白星で飾った。
試合は前半を36―22で折り返し、後半で静岡の追い上げられながらも、そこで崩れることなくしっかりと態勢を保ち続けられたことが勝利につながった。この勝ちでバンビシャスは順位を一つ上げて西地区5位に浮上した。
続く21日の第2戦も勝利して静岡を追い落としたいところだったが、前半を終えて32―52。さらに第3クオーター(Q)の立ち上がりで連続して静岡の3点弾を浴び、25点ビハインドとなった。
しかしその直後、林のアシストで笠井が3点シュートを決めたのを機に状況が一変する。笠井のスティールからハインズの速攻、続いて本多のスティールをハインズがアシストして林がレイアップと3連続得点した。しかもそこで、小野ヘッドコーチ(HC)はムボジ、ハインズをベンチに戻し、ジャクソンと三森を投入する。ある意味で勇気のいる采配だが、それだけ小野HCが選手たちを信頼している証しだろう。そして、ジャクソンがそれにしっかり応えた。残り2分20秒のジャンプショットから、第4Q残り7分48秒まで計15得点。その間、チームはディフェンスで静岡の攻撃を無失点で封じ込め、その活躍を後押しした。
またポイントガード(PG)の栗原の活躍も光った。強いフィジカルでアグレッシブなプレーが持ち味だが、この試合では計8アシストとPGとしての役割を果たした。特に第3Q中盤にコートに入ってからは、4アシストで「怒とうの連続得点」を演出した。
71―73で迎えた第4Q残り49秒。昨年末2試合立て続けに決勝3点シュートで勝利を手にしたシーンは記憶に新しいところだ。残り15秒には第3Q中盤からベンチに控えていたハインズも投入された。「夢よ三たび」はあと一歩及ばなかったが、25点をリードされた状況からここまでの追い上げを見せてくれるとは誰が想像しただろうか。いや、あるいは小野HCだけは、得点リーダーであるムボジ、ハインズをベンチに引っ込めゲーム終盤に向け温存した時点で、この展開を予見していたのかもしれない。(有賀)