第一生命保険など支援「都市の緑3表彰」に奈良女子大が受賞 新開発のブロック「つちみちぺイブ」で
第一生命保険と第一生命財団が支援する「都市の緑3表彰」(都市緑化機構主催)の本年度の受賞者が決定し、奈良県内からは奈良女子大学が選ばれた。同社奈良支社の品川賢太郎支社長が10月26日に同大生活環境学部住環境学科景観デザイン学研究室の根本哲夫教授を訪問、選考結果を伝えて祝福した。
3賞は、緑の環境プラン大賞▽緑の都市賞▽屋上・壁面緑化技術コンクール―の3部門。同大は第22回屋上・壁面緑化技術コンクールの特定テーマ部門で、「つちみちぺイブ」が都市緑化機構会長賞に選ばれた。
「つちみちぺイブ」は、セメントブロックの製造技術を応用し、土と消石灰、天然にがりを混ぜてたたき固めた「三和土(たたき)」の技法で開発、今回同時受賞したコンクリートブロックメーカーの日本興業(本社・香川県)に依頼し製品化した。
主成分にセメントが含まれていないにもかかわらず従来のセメントブロックと同等の強度と品質を確保し、廃棄時の土壌還元を可能にするなど自然環境に配慮した。CO2排出量の44%抑制や高吸水性、多様なデザイン性などの特徴がある。県内では近鉄大和西大寺駅前の歩道に採用されているという。
根本教授は「今の時代に合った製品ができたと思う。奈良には社寺仏閣が多くあるので、土の風合いがあるこの製品を広く使ってもらえると、景観的にも環境的にも良いのでは」と話した。