奈良市新斎苑用地取得、和解が成立 市が8600万円の債権放棄
奈良市の新しい火葬場「市斎苑『旅立ちの杜(もり)』」(同市横井町)の用地取得を巡る住民訴訟の高裁判決確定を受け始まった市の損害賠償請求訴訟は31日、奈良地方裁判所で原告の市側と被告の仲川元庸市長、元地権者(大阪府内在住)の3者による和解が成立した。和解案は3月に地裁が示し、高裁判決による賠償金と遅延損害額の計約1億4640万円のうち、市長と元地権者が3000万円ずつ市に支払い、残る約8640万円の債権について市が放棄する内容。報道各社の取材に対し、仲川市長は支払い期日の6月30日までに支払う考えを示した。一方、住民訴訟原告団は強く反発。市の債権放棄について近く住民監査請求する。