古代刺繍の傑作再現 - 奈良県生駒市で菅スミヱさん作品展

奈良県生駒市在住の菅スミヱさん(92)が50年以上、制作に取り組んできたフランス刺繍の作品展が、同市西松ケ丘の市立芸術会館「美楽来」で開かれている。古代刺繍(ししゅう)の傑作とされる国宝「刺繍釈迦如来説法図」(8世紀、奈良国立博物館蔵)を再現した大作など約130点を展示。6日まで。
作品展のタイトルは「祈りと美のフランス刺繍 一糸一針 」。刺繍釈迦如来説法図を再現した大作では、2019年に初公開した作品(縦116センチ、横87センチ)に加え、その後資料などで忠実に再制作した作品(95センチ、74センチ)や、さらに同図の外側の花模様も実物さながらに再現しようと制作中の3作が展示されている。
このほか、刺繍阿弥陀三尊像や鳳凰(ほうおう)、天女や花など、見る人を飽きさせない色鮮やかな作品が並ぶ。
菅さんは「『長生きしたな』と思える作品数。周囲に励まされながら、できる限り創作を続けていきたい」と話す。
午前10時~午後5時(最終日は同3時まで)開場。
問い合わせは、美楽来、電話0743(74)1101。