社会
遺物が語る記憶 陶工研究さらに - 語り継ぐ平和への願い(3)

「当分は“わが道を行く”で進みたい。公展にはいっさい出品せず、もっぱら研究に励みたい」
1956(昭和31)年9月1日付の大和タイムス(奈良新聞の前身)で、赤膚焼の窯元、二代・松田正柏(1915~1992年)は、こう展望を語っている。戦前、陶工として華々しく活動した正柏だが、戦後は表舞台に出ることを控え、中国陶磁など関心を寄せたテーマの研究に軸足を置いた。
「当分は“わが道を行く”で進みたい。公展にはいっさい出品せず、もっぱら研究に励みたい」
1956(昭和31)年9月1日付の大和タイムス(奈良新聞の前身)で、赤膚焼の窯元、二代・松田正柏(1915~1992年)は、こう展望を語っている。戦前、陶工として華々しく活動した正柏だが、戦後は表舞台に出ることを控え、中国陶磁など関心を寄せたテーマの研究に軸足を置いた。