奈良で「みどりの愛護」のつどい、秋篠宮ご夫妻オンライン出席
第33回全国「みどりの愛護」のつどい(国土交通省、奈良県、奈良市でつくる実行委員会主催)が21日、奈良市内で開かれた。秋篠宮ご夫妻のオンラインによる出席のもと、功労者表彰や記念植樹が行われた。
都市緑化意識を高め、緑豊かな潤いのある住みよい環境づくりを進めるため、1990年から開催。県内で開かれるのは94年の第5回以来、28年ぶり。
式典は、奈良市三条大路1丁目の県コンベンションセンターで開かれ、新型コロナウイルス感染防止対策のため、会場には県内の受賞団体などの関係者ら約110人だけが参加。県外の関係者はオンラインで参加した。
秋篠宮さまはオンラインで「緑は地球温暖化や災害の防止、生物多様性の保全の場になるなど、現在直面している地球規模の環境諸問題に対処する上で大切な役割を担っています」と述べられた。また、受賞者の緑の愛護活動への取り組みに対し「大変意義深いものであり、皆さんのご努力に対し深く敬意を表します」とねぎらわれた。
式典の冒頭、斉藤鉄夫国土交通大臣がオンラインで「多くの生命を育む緑は心に安らぎや癒やしを与えてくれる貴重な存在であるとともに、災害に強い国土・まちづくりの推進の観点からも欠かせない社会基盤」とあいさつ。続いて、荒井正吾知事が「自然と歴史文化が織りなす奈良の風景を守り育て、次の世代へと引き継ぐことは本県にとって重要な責務」、仲川元庸市長が「自然豊かな緑に彩られたまちづくりにさらに邁進していく」とそれぞれ話した。
その後、「GS(グリーンサポート)そよ風の会」(奈良市)の作間泉代表が活動事例を紹介。功労者表彰では、全国81団体の国土交通大臣表彰に続いて、県内31団体の知事表彰があり、代表で「神功いちよんクラブ」(奈良市)の山岸栄司代表が荒井知事から感謝状を受け取った。
最後に、奈良市立平城小学校6年の井関想太さんと大久保貴織さんが「みんなで緑を愛し、守り育て、未来に伝えます。緑に親しみ、緑の愛護活動をさらに進めます」と誓いの言葉を述べた。
式典後に秋篠宮ご夫妻が受賞者らと交流され、「これからも緑や環境についての活動を続けていただければと思います」と呼び掛けられた。
その後、平城宮跡歴史公園に会場を移して記念植樹が行われた。秋篠宮ご夫妻がナラノヤエザクラをお手植えされる収録映像に合わせて、荒井知事や仲川市長ら関係者が平城宮いざない館前の芝生広場にヤマザクラやイチイガシなどを植樹。秋篠宮ご夫妻はその様子をオンラインで見守られた。
秋篠宮ご夫妻とオンラインで交流した作間さん(58)は「(ご夫妻が)地域のことを思ってくださっており、ものすごくありがたく思った」、井関さん(12)は「ご対面できてとてもうれしく思った」とそれぞれ話した。