「高松塚壁画」発見きょう50年 新たな局面へ
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保存・公開の施設 整備方針
明日香村平田の高松塚古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)で極彩色壁画(国宝)が発見されてからきょう21日で50年を迎えた。「飛鳥美人」で知られる西壁女子群像をはじめ色鮮やか人物像などが描かれ、発見当時は「戦後最大の考古学的発見」と話題になった。文化庁が管理してきたが、平成16年にカビなどによる劣化が判明。壁画の描かれた石室ごと解体され、修理作業に12年余りの年月を費やした。県や村などは令和6年に、同古墳を含む「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の世界遺産登録を目指しており、保存・公開のための新施設整備など壁画を巡る動きは新たな局面に差し掛かっている。
高松塚古墳は昭和47年3月、橿原考古学研究所(現・県立、橿考研)の所員だった故網干善教・関西大助教授(当時)が調査を担当し、同大の学生らが参加して発掘調査が始まり、同21日に前例のない華麗な壁画が見つかった。