古代の謎に興味津々 奈良県大和郡山市の「割塚古墳」で説明会 考古学ファンが行列

石室や石棺の構造が明らかになった奈良県大和郡山市千日町の「割塚古墳」で2日、現地説明会が開かれた。多くの考古学ファンらが集まり行列ができるほどのにぎわいをみせた。
矢田広陵の東縁部に位置する同古墳は、古墳時代後期(6世紀前半)の築造とされ、同市指定文化財(史跡)に指定。石室や石棺の保存状態、公園造成時の墳丘の整備状態を確認するために市が2020年から継続的に調査を行っている。今回の調査では、現在の墳丘が上下2段からなる円墳の形状で、上段に石室が残存、下段は公園造成時に丘陵を削りだして整形していたことや、石室の中央に置かれたくりぬき式家形石棺の石材は二上山付近の凝灰岩だったことなどが分かった。
この日は、担当者による発掘成果説明会を1時間ごとに実施。説明を聞いた参加者は10人ずつ階段を登って順番に発掘現場を見学した。古墳や遺跡が好きで妻と訪れたという大和郡山市在住の70代男性は「映像より迫力があり見学してよかった。どうやって二上山から大きな石を運んだのか」と話した。