「ナラ枯れ収束傾向」 春日山原始林保全検討委で奈良県が報告、方針

第15回春日山原始林保全検討委員会(松井淳委員長、7人)が18日、奈良市登大路町の県文化会館で開かれた。事務局の県は同原始林保全再生事業の進捗(しんちょく)状況を報告。また、新規植生保護柵設置候補箇所と、ナギの数量調整の実施方法について協議した。
同原始林は、鹿の食害でシイ、カシなど照葉樹林の幼木や下草が育たず、外来種のナンキンハゼの増殖や害虫による「ナラ枯れ」の被害拡大などで生態系バランスが崩れつつある。県は、鹿避(よ)けの植生保護柵を設置しての後継樹の育成と修復植栽、ナンキンハゼの駆除、ナラへの薬剤注入など森の修復に取り組んでいる。