豊作祈り「殿上の儀」 広瀬神社で「砂かけ祭り」 砂かけは中止に
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河合町川合の広瀬神社で11日、雨乞いの願いを込めて砂をかけ合う奇祭「砂かけ祭り」が営まれ、多くの参拝者が訪れた。五穀豊穣(ほうじょう)を祈る御田植え祭りの一つで、砂をかけるほど雨がよく降り豊作になるとされている。
例年は「殿上の儀」と「庭上の儀」の2部制で行われるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止で砂かけ行事は中止となり、「殿上の儀」だけに。宮司による祝詞奏上の後、白装束の田人が登場し、「良き種まこ。福種まこ」と唱えながらもみ種をまき、くわなどを持って田植えの所作を披露。続いて早乙女が苗に見立てた松葉で苗取りを行った。
最後は牛面をつけた牛役と田人が犂(からすき)などで田を耕すしぐさをし、早乙女の神楽歌が鳴り響いた。田人役を務めた同町役場の職員、安井康真さん(27)は「砂かけが中止になったのは残念だが、元気良く盛り上げることができた」と笑顔で話した。