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古代奈良が舞台の物語「鶴人」 12月21、22日に大阪公演

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大和郡山市出身の劇作・演出家 松村武の主催劇団「カムカムミニキーナ」

 大和郡山市出身の劇作・演出家の松村武が主宰する東京の劇団「カムカムミニキーナ」の2024年本公演「鶴人」の大阪公演が21、22日の2日間、大阪市阿倍野区の近鉄アート館(あべのハルカス近鉄本店ウイング館8階)で開催される。「鶴人」は女帝が続いた奈良時代の“裏話”を、時のキーマンとなった実在の女性たちにスポットを当てながら紡ぐ松村作・演出のオリジナル作品で、八嶋智人=奈良市出身=と山崎樹範の2枚看板が2年ぶりにそろって出演する。

 

 日本の歴史を題材に壮大な物語を数多く創作してきた松村が、今回手掛けたのは「寧楽のみやこの裏話」。「鶴人」というタイトルは、奈良市の長屋王邸跡から出土した木簡から、同邸内で鶴が飼われていたという史実を知り興味をもったことがきっかけ。また奈良時代の他の時代と異なる特徴の一つとして、女性天皇が相次いで誕生した点に着目した。「奈良時代、女帝たちは本人の野望ではなく、孫に皇位を継がせたいなど自身の直系を守りたいという使命、特殊な執念が際立っている」と話し、持統天皇から孝謙天皇までの王朝の物語と、鶴にまつわる民話や言い伝えに着想した物語を合体させた。聖武天皇を出産後、うつ状態を理由に36年間監禁されたといわれている謎多き女性、藤原宮子も題材の一つとして取り上げている。

 

 「今回の作品は奈良が舞台の奈良のお話。奈良の皆さんにとって身近な歴史上の人物や地名が登場する。会場は大阪だが、ぜひ奈良の皆さんに見ていただきたい」と話している。

 

 21日は午後1時開演と同6時開演、22日は同1時開演の計3公演。観劇料は一般6000円、65歳以上5600円、大学生以下3600円(シニア割と学割のチケットは劇団のみの取り扱い)。チケットの電話予約はカンフェティ、フリーダイヤル(0120)240540。劇団への予約はhttps://3297.jp/tsurujin/で。

 

カムカムミニキーナ「鶴人」の一場面(友沢綾乃撮影)

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