阪神大震災の発生からきょう17日、30…
阪神大震災の発生からきょう17日、30年を迎えた。6000人を超える犠牲者を出した大災害から私たちは何を学んだのか。
犠牲者の大部分は家屋倒壊などによる圧死が占めた。国は2000年に木造住宅の耐震基準を改めたが、全国の市町村の中には住宅耐震化率が50%に届かない自治体もあり、昨年の能登半島地震でも多くの家屋が倒壊した。
地震後の火災も大きな問題で、要因の一つが停電などからの復旧後に起こる通電火災。防止には感震ブレーカーが有効だが普及率は低い。
避難所の環境改善も進まない。能登半島地震でも見られた避難者が学校体育館の床に雑魚寝する姿は30年前とほとんど変わらない。
一方で、災害ボランティアは阪神大震災をきっかけに広まり、今では被災地復旧に欠かせない存在となった。また震災は被災者への「心のケア」のほか、災害対策や支援などの在り方にも大きな影響を与えた。
30年以内の発生確率が80%とされる南海トラフ巨大地震をはじめ今後も災害は起こるだろう。その時に備え、私たちは震災と、震災に関連した全ての事を忘れてはならない。(法)