核兵器の非人道性を訴え、その廃絶運動を…
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核兵器の非人道性を訴え、その廃絶運動を進めてきた日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が、ノーベル平和賞を受賞した。
日本のノーベル平和賞受賞は50年ぶり。ウクライナ侵攻を続けるロシアは、核兵器使用の可能性さえほのめかす。ロシアの権力者に日本被団協の叫びは聞こえないのか。
戦争による唯一の被爆国であるわが国としては、今回の受賞を弾みとして、さらに核兵器廃絶運動を展開すべきだ。ただ、少し気がかりなことがある。
それは、わが国の核兵器廃絶(原水爆禁止)運動が、政党や団体の主張の違いなどによって一枚岩でなかったことだ。組織的には現在も分裂したままだ。
最も象徴的なのは、1980年代の状況。崩壊する前のソ連の核兵器(ロシアに受け継がれている)をどう見るかで政党・団体の違いが浮き彫りになった。
ここでは運動の対立・分裂の歴史を詳しく述べられない。原水禁(原水爆禁止日本国民会議)や原水協(原水爆禁止日本協議会)のことなど、読者も振り返ってほしい。ちなみに日本被団協の奈良県組織は以前に解散している。(北)