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奈良出身のバイオリニスト 廣海史帆がコンサートー2月9日、奈良市で

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モーツァルトとラベルのソナタ ガット弦で披露

 国際的古楽アンサンブル「バッハ・コレギウム・ジャパン」の公演に出演するなど古楽の分野で活躍している奈良市出身のバイオリニスト廣海史帆の演奏会が2月9日、同市北半田西町の音楽サロン「きたまち茶論」で開かれる。廣海は20世紀半ばまで広く使用された羊の腸をよって作られるガット弦を使用し、モーツァルトとラベルのバイオリンソナタを披露する。

 

 2曲のソナタをメインにモーツァルト、ドビュッシーの歌曲などを織り交ぜたプログラムを、時代の異なる3種類の弓を使い分けて演奏する。ピアノは同市在住のピアニスト辻ゆり子。

 

 スチール弦が主流の現代に、ジャズの要素を取り入れたラベルのソナタをガット弦で弾くのは異例で、廣海自身も初めての試み。きたまち茶論のピアノ「JF Hessen」の音色と合うのではと思い選曲したという。静岡県の新興メーカー、ピアノ技研工業が手掛けたピアノで、所有者の辻によれば「繊細で(古楽器)フォルテピアノを彷彿とさせる音色」という。

 

 廣海は県立奈良高校から東京芸術大学に進み、在学中に出合ったバロックバイオリンの音色に魅せられ、同大大学院修士課程古楽科を修了。ガット弦の魅力を「温かく雑味を含んでいる音色は人の声のよう」と話し、「作曲者が思い描いた音や当時の人たちが聴いていた音を再現したい」と古楽の研究、演奏を続けている。東京に活動拠点を置き、県内での演奏は今回でまだ2回目。「奈良で演奏できることはうれしく、ガット弦の音色をまた聴きたいと思っていただける演奏会にしたい」と抱負を語る。

 

 会場は古民家造りの民家建築で、演奏者の息遣いも感じられる、古楽器の演奏を聴くのにぴったりの空間。2回公演で、午後4時30分開演の公演のみ残席あり。1階席4000円、2階席3000円。

 

 問い合わせは主催のならdeコンサート、電話:070(8436)7113、Eメール:[email protected]

 

廣海史帆

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