ウタカ工業が破産へ 奈良地裁、手続き開始決定 負債総額2億7000万円
東京商工リサーチ奈良支店は24日までに、デスクマット製造などのウタカ工業(奈良県河合町)が、奈良地裁から破産手続き開始決定を受けたと発表した。新型コロナウイルス関連倒産とみられ、負債総額は約2億7000万円。
同支店によれば、同社は1985年7月に設立。国内で初めて塩化ビニールデスクマットを開発し、大手事務用品メーカーや文房具メーカーに地盤を構築した。その後も環境に対応した学童用デスクマットの国内シェアで100%を占めるなど、ピーク時の96年6月期には年売上高約3億円を計上していた。
しかし少子化の影響で学童用商品の販売が落ち込み、新型コロナウイルス感染拡大時の感染対策品も抜本的な改善とはならず、23年6月期の年売上高は約1億7000万円にまで後退。業況が悪化する中で今回の措置となった。