今年は柳沢吉里が甲斐国(山梨県)甲府藩…
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今年は柳沢吉里が甲斐国(山梨県)甲府藩から転封され、郡山藩主となって300年の節目。吉里は江戸幕府5代将軍・徳川綱吉の有力な側用人だった柳沢吉保の嫡男だ。
吉里は俗説で落胤(らくいん)説があるほど、綱吉から寵愛(ちょうあい)を受けたという。綱吉というと「犬公方」として後世に悪評も伝わるが、当代一流の文化人だった。吉里もその影響を受けた。
郡山城内に藩校「総稽古所」を設置し学問を振興。以来、郡山藩の歴代藩主は、3代・柳沢保光(堯山)をはじめ一流の文化人が多い。
吉里のもう一つの特筆すべき功績が金魚。国替えの時に家臣により持ち込まれ、武家屋敷を利用して養殖が奨励された。
今も全国有数の生産地である大和郡山市では、金魚伝来300年を記念して「金魚が旅した中山道を歩く金魚旅」を企画。甲府から大和郡山まで約440キロを11区間に分けて歩き、約1724(享保9)年の金魚伝来の旅を再現する。
今月23日に甲府市を出発し11泊12日の行程で郡山城を目指す。道中に立ち寄る道の駅などでは金魚のPRも行うという。(法)