階段では足元を見つめながらゆっくり上り…
階段では足元を見つめながらゆっくり上り下りし、平らな道でもできるだけ走らない―。コロナ禍で運動不足気味となり、「骨折だけは避けたい」との思いから、自らに言い聞かせている「行動指針」だ。
そんな筆者を含めた、65歳以上の高齢者は3625万人と過去最多を更新、総人口の3割弱を占めている。働く高齢者も増え、4人に1人が就業しているという。
「健康長寿社会」のためには、自宅にいるより外へ出て働くほうが、いい意味でのストレス(緊張感)が一定あって、体には良いのだろう。
だが、その裏には、募集してもなかなか若い人材が集まらず、世代交代や技術・職能の継承がうまくいかない。だから職場のベテラン(高齢者)に頼らざるをえない―という側面もあるのではないか。
それにしても、高齢者を狙った詐欺の横行は毎日のように報道され、古い表現で言えば「汗水流して働いて貯めた貴重な財産」が奪われる事態に怒りが収まることはない。
詐欺に関与した者たちへの厳罰化も望みたい。こう書いているだけで血圧が上がる。心穏やかに暮らしたいのに…。(恵)