明治時代の1876年に奈良県が廃止され…
明治時代の1876年に奈良県が廃止されて堺県の管轄となったため、県内のあらゆる面で遅れが目立ち、有志らが再設置に向けた運動を繰り広げた。
途中、堺県も廃止され大阪府に合併されている。幾多の困難を乗り越えて、先人らによる再設置運動が実を結んだのは11年後のことだ。
たまたま先日の本紙の記事審議委員会で、その話が出た。今度の知事選を巡り、維新旋風が起きて「奈良が大阪に飲み込まれるかもしれない」という声だった。
奈良は奈良で独立した県なので、そんな心配はないが、今度の知事選への関心の高さを示している。立候補を予定している維新新人と創設者の橋下氏との確執が指摘された。
また、いまだに自民党本部が推薦を決めかねている問題にしても、「なぜ早く決めないのか」ではなく、決めない理由があるとしか思えない。
現職を差し置いて、新人の推薦を決定した県連の対応に批判が高まっている。手続きを踏んだというが、最初から「新人ありき」の会合だったと、出席者の話だ。「維新に負けない」どころか、逆を行っている気がする。(治)