国原譜

西大寺の大茶盛式は顔が隠れるほど大きな…

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 西大寺の大茶盛式は顔が隠れるほど大きな茶碗(わん)で知られる。鎌倉時代に同寺を復興した叡尊上人が、貴重品だったお茶を民衆に振る舞ったのが始まりとされる。

 

 コロナ禍の今は一人一碗で振る舞われるが、支え合い、回し飲むのが本来で、参会者の心を一つにする「一味和合(いちみわごう)」の意味があるという。

 

 阪神大震災は17日、発生から28年となった。兵庫県では犠牲者の追悼行事が行われ、集まった人々が発生時刻に合わせて黙祷した。

 

 四半世紀を経て震災後の世代が増える中、さまざまな人々の思いが毎年この日に一つになる。今に生きるわれわれが、亡くなった6434人の命の重さを心に刻む日だ。

 

 30年以内に高い確率で起こるとされる南海トラフ巨大地震は、奈良県内でも甚大な被害が見込まれている。1月17日は追悼の日であると同時に、震災をわが事と考え備えを確かめる日でもある。

 

 犠牲者の名前を刻んだモニュメントが立つ神戸市の東遊園地には、灯籠で作られた「むすぶ」の文字が浮かんだ。過去と現在、世代間。「むすぶ」の意味をかみ締めたい。(増)

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