中国のゼロコロナ政策が7日いっぱいで終了。ロックダウンなど厳しい措置で打撃を受けた暮らしと経済の再建に向け、取り組みが本格化する。

　重症化リスクの低下を踏まえた判断。ただ春節を目前に控えたこの時期の規制緩和は、新たな感染拡大や医療体制の混乱につながる懸念も。

　一方、日本国内では第8波の動向が注視される中、政府は感染対策を継続しつつ、全国旅行支援を連休明けの10日に再開する方針を堅持。観光をテコに経済を立て直す戦略を描く。

　地域限定から広域観光へ。さらに水際対策の見直しでインバウンドの受け入れ再開。県内の行楽地でも外国人観光客の姿が戻り始めている。

　中国からの訪日に関してはまだ不透明だが、昨年末に県で開かれた講演会ではポストコロナの需要回復に乗り遅れないよう呼び掛ける話があり、出席した市町村長らが耳を傾けた。

　地域の課題は国内外の動きと連動している。コロナの感染拡大から3年。県内の行政も目の前の対処に奔走するだけでなく、この間に失ったものと得たものを見極め、次に進むための施策を探らないと。(松)