3日前、長崎県内に住む伯父(92歳)が…
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3日前、長崎県内に住む伯父(92歳)が亡くなった。数年前、医療事故で妻を亡くし、長い失意の日々からようやく立ち直り独り暮らしを続けていた。
長女である筆者の従妹は、東京在住で自営業。手料理を冷凍パックにして宅配便で送り、まめに電話連絡もして支えていた。そんなある日、生活に異変が起きた。
昨年秋のこと、伯父は一人で買い物中に店内で倒れ、救急搬送された。貧血のような症状で、退院は越年した。従妹はコロナ禍ゆえに、大都市からの帰省ができす、感染の広がりが二人の再会を阻み続けた。
ようやく退院が決まり、久々に帰郷した従妹は、自宅での介護の準備を進めた。「退院したら手料理で元気をつけて、体調がよくなったらパパを東京へ連れて行く」と意を決していた。
しかし、退院の日の午前、容体が急変し、小学校の先生だった伯父は、娘に見送られて、病院でその生涯を終えた。住みなれた長崎で最期を迎えたかったのだろう、と従妹は話してくれた。
「コロナさえなければ、もっと早く手を…」というその無念さを思うと、胸が締め付けられる。(恵)