国原譜

ウズベキスタンの駐日大使が来県。同国の…

 ウズベキスタンの駐日大使が来県。同国の古都サマルカンドと県の間で話が進められている友好提携について、改めて荒井知事と意見交換した。

 県が遥か遠い中央アジアの国と交流を求めることに疑問を持つ人もいそうだが、奈良と彼の地は古来、シルクロードで結ばれていたという。

 文明が交差する地。そこにはかつて交易に活躍したソグド人と呼ばれる人々がいて、独自の文化が海を渡って伝来、古代日本の中心だった県内各地にさまざまな形で足跡を残した。

 例えば高松塚古墳の壁画に描かれた女子群像のスカートはソグドのデザイン。アスカという地名も高地を意味するソグド語由来の可能性が。

 いずれも荒井知事の説明の受け売りに過ぎないが、ウズベキスタン大使との会談では法隆寺に伝わる香木に押されたソグド文字の焼き印の話で意気投合、提携実現へ弾みをつけた。

 来年は日本と中央アジア・コーカサス諸国の外交関係樹立30周年。今はまだコロナ禍が去らないが、慎重かつ積極的に次への準備を始めるべきとき。千数百年と数千キロを隔てた交流の再開に期待したい。(松)

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