国原譜

若鹿が1頭、県文化会館の前庭を南へ猛ス…

 若鹿が1頭、県文化会館の前庭を南へ猛スピードで駆け抜けて行った。その先にあるのは大宮通り。幸い事故は起きずに済んだが肝を冷やした。

 脱兎(だっと)のごとくと言うのも変だが、何が原因で駆け出したのか。道路には鹿飛び出し注意の看板も立つが、車は急には止まれない。

 今年の調査によると奈良公園の鹿は1105頭で、前年より181頭減ったという。急激な少子化が主な原因のようだが理由は不明。また交通事故死は59頭で前年比10頭増加した。

 鹿の保護で県は奈良の鹿愛護会と協力して「シカマナー」と題した動画を作成。シリーズ化し今春から順次、ユーチューブで公開している。

 うち3本目がストップ交通事故編。そこでは「鹿は急に飛び出してきます」とはっきり呼び掛けている。そう原因が何だろうと鹿が飛び出すのは当たり前。驚く方が間違っている。

 車が急に止まれないのは確か。だが道路には注意を促す看板も立っている。急にではなくいつでも止まれるよう心掛けて走るのが同公園の交通マナー。他所とは違う古都奈良の常識を改めて確認したい。(松)

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