国原譜

過日、第37回県障害者技能競技大会(ア…

 過日、第37回県障害者技能競技大会(アビリンピック奈良)が開かれた。事務や清掃、接客、製品づくりといった七つの競技に31人が出場し、職場や学校などで鍛えた技能を競い合った。

 競技会場を巡回し、それぞれの種目の課題に真摯(しんし)に取り組む出場者の姿、力量が心に残った。同時に、プロの仕事はここまで求められるのだということも再認識した。

 残念だったのは、新型コロナウイルスの影響で企業関係者の見学ができなかったこと。大会自体が中止となった昨年に続き、2年連続となった。

 というのは同大会が、障害者の雇用の促進も目的の一つとしているからだ。大会で発揮された技量が企業人の目に留まり雇用につながることもあるらしく、今回も貴重な機会の一つが失われた。

 厄災などではしばしば影響の広がりや声の大きい方に目が向きがちで、見逃されてしまう事象がある。新型コロナの影響も大小さまざま、多方面に存在する。

 広く公平な視野で物事を見渡す姿勢の必要性は、厄災だけに限らない。メディアの人間として自省すべきことでもある。(智)

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