砲丸投げ競技 津田 航海(大淀町立大淀中学校陸上部3年) - 輝く奈良のアスリート
JOCジュニアオリンピックカップU16陸上競技大会全国3位
こつこつ身体づくり 努力実った自己ベスト
大淀町立大淀中学校陸上部3年津田航海(わたる)さん(15)が昨年10月に三重県で行われたJOCジュニアオリンピックカップ第55回U16陸上競技大会(日本陸上競技連盟)の砲丸投げ競技で、自己ベストの15メートル35を記録し、全国3位入賞を果たした。
中学総体(8月)の近畿大会14メートル41(=2位)、全国大会14メートル64(=4位)と順調に飛距離を伸ばし、中学最後の大会をきっちりと自己ベストを刻んで締めくくった。
身長182センチ、体重108キロ(U16時)の恵まれた体格。朝晩10キロのジョギングを継続する会社員の父を尊敬し、自身も「筋力トレーニング好き」だ。腕立てふせやスクワットはもちろんベンチプレスなど自主トレーニングは欠かさず、食事面は白米を中心にこつこつと身体をつくった。
陸上部顧問の水口雄太教諭(39)は投てき競技経験者で「1センチを伸ばすために何をどう頑張るか。投てきは自分との戦い」と部員の成長を見守ってきた。今秋の津田選手はややフォームが崩れた。その結果、重量5キロの砲丸を突き出す時に本来の力を発揮できなくなっていたが、大会の日にかけた言葉はいつも通り「楽しみなさい」だった。
プレッシャーにひときわ弱い津田選手だったが「努力は裏切らない」と自分を信じた一投で「見事に体現して結果を出してくれた」と水口教諭を喜ばせた。
投てきに出合い、日々の積み重ねの大切さに気付いた3年間。津田選手は「記録が伸びにくい競技だけど飛ぶとうれしい。高校で6キロを投げるのが今から楽しみです」と春を待つ。
2025年1月8日付・奈良新聞に掲載