「陰影と沈黙」表現の建築家・出江 寛さん 伝統美の精神、現代建築に - 奈良クローズアップ
「ホテルリガーレ春日野」チャペルも設計
建築とは哲学することである―。茶室にみる日本の伝統美としての「陰影」と「沈黙」を、現代の簡素で一般的な材料で形象化することをテーマに作品をつくり続けた建築家、出江寛(いずえ・かん)=本名寛・ゆたか=さんが6月18日、心不全のため亡くなった。92歳だった。木・土・石といった自然素材で造ることが「日本の伝統建築」とされていた時代に、あえてコンクリート・鉄・ガラスなどの工業製品を用いることで「伝統美の精神の表出としての建築」に挑み、建築界に新しい風を吹き込んだ情熱の塊のような建築家だった。(大笹久光)
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