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女子中学野球 香久山ビッグメイツエンゼルス - 注目の奈良県女子野球 将来見据え「躍動」

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最後の練習を終え泥だらけで笑う、香久山ビッグメイツエンゼルスの3年生選手らと三宅監督(中央)=9月14日、県立教育研究所北グラウンド

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昨年は全日本女子軟式野球選手権大会・全日本中学女子軟式野球大会でベスト8

 奈良県内各地から野球がしたい女子選手が集まり活動している、香久山ビッグメイツエンゼルス。チームは香久山総合型スポーツクラブの女子中学生軟式野球部として2018年に設立された。一昨年は全日本中学女子軟式野球大会で3位に入賞。昨年は全日本女子軟式野球選手権大会(中高生の部)と全日本中学女子軟式野球大会、2つの全国大会でベスト8に入るなど、輝かしい成績を残している。

 

 今年も関西女子野球リーグジュニアリーグ戦で3位に入賞し、全日本女子野球学生選手権大会の関西女子野球連盟代表の座を勝ち取った。さらに全日本中学女子軟式野球大会の県軟式野球連盟代表となり、昨年に続き2つの全国大会に挑んだ。

 

 第22回全日本女子野球学生選手権大会(8月10~13日・東京都)は、初戦で埼玉スーパースターズ(埼玉)を3―2で退け、2回戦では秋田エスポワールガールズサン(秋田)を4―2の逆転勝利で下すも、準々決勝で三鷹クラブダブリュー(東京)に3―10で敗れベスト8となった。

 

 第9回全日本中学女子軟式野球大会(8月23~28日・京都府)は1回戦で山梨クラブ(山梨)に10―4、2回戦でオール鹿児島ガールズ(鹿児島)に11―3で快勝。しかし続く3回戦で深川クラブ(東京第二)に0―2で惜しくも敗れた。

 

 9月14日には今季チームの最終練習があり、卒業する3年生8人全員が決められた球数を連続で成功しないと終わらない、恒例の「最後のノック」が行われた。生憎のゲリラ豪雨の仲でのノックとなったが、選手たちは泥だらけになりながらも全力でボールに飛びつき懸命にキャッチ。成功した選手一人一人に、三宅千博監督が感謝と激励の言葉を贈った。

 

 青木瑠星(るきな)主将(郡山東中3年)は全国大会を振り返り「みんな硬くなっているところもあったけど、盛り上げて試合に臨むことができた。試合展開が悪い時も笑いながらプレーできたので、楽しかった」と笑顔。主将としてチームを引っ張ってきた1年間について「きついこともあったけど、このメンバーで野球ができて良かった。みんな仲が良く、元気に声を出して盛り上げていくチームなので、後輩たちにはこの元気さを保って、全国制覇目指して頑張ってほしい」と思いを託した。

 

 三宅監督は「他府県では女子高校野球の部活もあり、近くで野球を続ける夢や目標を持って戦っている子たちもいるが、奈良はまだ(県内に女子野球部がある高校がなく)それができない。そんな中でも底力を出して懸命に頑張ってくれたのはうれしく思う」。数年前から県内に女子高校野球部をという動きはあるものの、なかなか実現には遠い現状について「この子たちが頑張っている姿をより多くの人に見てもらい、女子野球の存在を知ってもらうことしか自分たちにはできないので、楽しみながらも結果を残していければ」と未来を見据える。

 

 チームには今年、1年生が12人入部し、活気が増している。また卒業しても県外で野球を続け活躍している選手たちもいる。彼女たちが県女子野球の道を切り拓く日は、きっと遠くはないだろう。(岩本淳)

 

 

「香久山ビッグメイツエンゼルス」戦歴

2022年 第7回全日本中学女子軟式野球大会3位

 

2023年 第21回全日本女子軟式野球選手権大会(中高生の部)ベスト8、第8回全日本中学女子軟式野球大会ベスト8、第27回関西女子野球ジュニアリーグ戦優勝、ほっかほっか亭カップ近畿大会準優勝

 

2024年 第22回全日本女子軟式野球選手権大会(中高生の部)ベスト8、第9回全日本中学女子軟式野球大会ベスト16、第29回関西女子野球ジュニアリーグ戦3位

 

 

2024年10月16日付・奈良新聞に掲載

 

 

 

 

 

 

 

 

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