経済

9月景気動向調査、3カ月連続で改善 各種団体が一丸で 奈良経済をつかむ(27)

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 帝国データバンクが毎月行っている「TDB景気動向調査」で9月の景気DIは3カ月連続で改善した。インフラ整備の工事拡大や外出機会の増加などで上向き傾向が続いている。業種別では「建設」「サービス」など10業種中7業種で改善した。特に「サービス」は堅調なインバウンド需要のほか3連休も重なり、「旅館・ホテル」がけん引する形で一番高かった。

 

 平日昼間の奈良公園周辺でも外国人観光客や修学旅行生などを中心に人であふれかえっており、飲食店や土産物店ではコロナ禍前のようなにぎわいを見せている。一方、人手不足や人件費上昇などが受注機会逸失や収益悪化など奈良県内企業の業績に影響を及ぼすケースも散見されている。

 

 「宿泊需要は堅調であるが、スタッフ不足でホテル稼働率がなかなか上がらない。ただ、やみくもに人材を増やしても顧客満足度の高い接客サービスの提供は難しく、優秀な人材をいかに確保できるかが肝心。奈良は世界遺産などの観光スポットが多いが、点在しているだけにとどまっており、線でつながり連携していくことが必要」(ホテル尾花の中野重宏会長)。

 

 奈良県は観光総合戦略の中で「宿泊施設の質と量を充実」「便利な交通・道路体系」などを掲げている。これらは長期的な観点に基づくもので、時間は要するかもしれないが、行政のみならず事業者や地域、各種団体が一丸となって取り組んでいく必要がある。

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