今年で創立120周年の奈良県立桜井高校(桜井市桜井)で1日、記念式典が開かれた。来賓や教職員、生徒など約千人が出席し、節目を祝った。

　式典は、同校吹奏楽部が校歌などを演奏して幕開け。同窓会長に続き、南勝紀校長が「この学校に脈々と流れる『生徒を思い、共に成長する』という精神を指針に、先人たちが築いた学校の伝統と誇りを受け継ぎ、次の時代を担う若者たちが大きく羽ばたけるような環境をつくり続けていきたい。今いる皆さんが150、200年と歴史が続くよう学校を盛り上げ、卒業してもプライドをもって活躍してほしい」とあいさつ。

　2年生の生徒会長、木村詩音さん(17)は「歴史と伝統のある桜井高校の生徒として自信をもって何事にも挑戦していきたい。いずれ校舎を旅立つ日のために、今を大事に多くのことを学び、人間の幅を広げて恩返ししたい」と述べた。

　この後、記念のキャラクター「さくちゃん」、テーマ「広く根を張れ若櫻　優しく大きく美しく」を考案などした卒業生や在校生への感謝状贈呈、食堂をリニューアルした周年事業などの動画紹介、筝曲部の校歌演奏などもあり、最後は全員による校歌斉唱で締めくくった。

　また、120周年記念事業として、同校と近畿日本鉄道との連携企画も実施。近鉄大阪線では同日限定で、同校生徒が登下校で近鉄桜井駅を利用する時間帯などに計6本、同校校章などをデザインしたヘッドマークを先頭と最後尾に取り付けた列車を運行。近鉄大和八木駅では近鉄桜井駅の記念入場券を発売する。入場券は同校の校舎写真や沿革などが記された台紙付きで180円(税込み)。大和八木駅1階特急券売場で31日まで。