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OSK日本歌劇団 トップコンビ楊&舞美 南座ラストステージ開幕

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「安倍晴明ファンタジー」で安倍晴明を演じる楊琳(右)と源博雅役の翼和希=13日、京都市東山区の南座 撮影・藤井博信(日本写真家協会会員)

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 京都市東山区の南座で13日、OSK日本歌劇団による「レビュー in Kyoto BAILA BAILA BAILA(バイラ・バイラ・バイラ)南座バージョン」(荻田浩一構成・演出)が開幕した。同公演は8月の新橋演舞場公演で同時退団するトップスター楊琳(やん・りん)と娘役トップスター舞美りら(まいみ・りら)の南座ラストステージとなる。

 

 タイトルはスペイン語で「踊れ、踊れ、踊れ」の意味。今年4月に大阪松竹座(大阪市中央区)で上演した「レビュー春のおどり」の第2部に新たなシーンを加えて再構成した「踊りのOSK」ならではのエンターテインメントが、祇園祭もたけなわの京都を爽やかに彩る。

  
 幕開きの「安倍晴明ファンタジー」では、2022年に南座で上演した「『陰陽師』 闇の貴公子☆安倍晴明」(北林佐和子作・演出、夢枕獏原作)と同じく、楊が稀代の陰陽師・安倍晴明に扮しているが、荻田は前作とは異なる小編ミュージカルを構築。清明に敵対する陰陽師・芦屋道満(登堂結斗=とうどう・ゆいと)に操られ、帝(華月奏=はなづき・そう)を翻弄する九尾の狐役に男役スター椿りょう(つばき・りょう)を起用するなど新鮮な展開が楽しい。荻田オリジナルの『清明ファンタジー』のラストに、前作の楽曲が効果的に使われているのは、楊はじめOSKを見守ってきた観客の「さまざまな思い出」に寄り添う、荻田の愛かもしれない。

 

 「南座バージョン」はさらに和洋のテイストを掛け合わせた遊び心いっぱいのダンスシーン「京都でバイラ」に続き、三面鏡に映る舞姿を4人の演者が息を合わせて演じる「鏡の夢」(山村友五郎振付)へ。「鏡の夢」では、舞美、白藤麗華(しらふじ・れいか)、城月れい(きづき・れい)と特別専科の朝香櫻子(あさか・さくらこ)がOSKに伝わる難度の高い技に挑戦している。

 

 昨年10月から半年間、NHKで放映された朝ドラ「ブギウギ」の舞台シーンをさらに充実させた拡大アレンジ版やOSK出身で「ブギウギ」ヒロインのモデルとなった歌手・笠置シヅ子の楽曲にアレンジを加えたレビューシーン、これまでの南座公演の楽曲を集めた「南座メモリアル」など、「作品としての整合性よりも、お祭りの賑やかさを目指した『全部乗せ』のような」(荻田)盛りだくさんなステージは21日まで。

 

 初日のステージから楊は「初日が開き、たくさんの皆さまに御覧いただけて、ようやく、お稽古を重ねてきた『レビュー in Kyoto』が完成しました。日々、心をこめて全力でお届けしてまいりますので、ぜひ、何度でも足をお運びください」と呼びかけた。

 

 

 

~~OSK日本歌劇団「レビュー in Kyoto」~~

 

 7月13~21日。午前の部=11時開演、午後の部=15時開演。1等席7500円、2等席4500円。17、18、19日の15時公演終演後、出演者によるアフタートーク開催。16日休演。20日15時公演は貸し切り。21日11時、15時の両公演終演後、さよならショーがあるが同日は両公演とも完売。チケット申し込みは、チケットホン松竹=電話06(6530)0333、チケットWeb松竹=https://www1.ticket-web-shochiku.com/t/ へ。

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