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桝貴志バリトンコンサート 3月2日に生駒の「ISTAはばたき」で

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 奈良市出身のバリトン歌手、桝貴志のコンサート「私の音楽の履歴書」が3月2日午後2時から、生駒市上町の市北コミュニティセンターISTAはばたきで開かれる。古里奈良では2019年以来のソロ公演。これまでの音楽人生を振り返り、節目節目で歌った思い入れのある歌曲やオペラアリアを披露する。

 

 履歴書は奈良県立高円高校音楽科の入試で歌った唱歌「早春賦」で始まり、滝廉太郎の「荒城の月」とベルディの歌劇「椿姫」のアリア「プロバンスの海と陸」は、高校3年の時に滝廉太郎記念全日本高校声楽コンクール(大分県竹田市)で優勝した際に歌った思い出の作品だ。

 

 ロッシーニの歌劇「セビリアの理髪師」のアリア「私は町のなんでも屋」はさまざまな場面で歌った大切な1曲。小沢征爾音楽塾のオペラ公演で小澤の指揮で歌ったほか、イタリア留学時代には「とても盛り上がってイタリア人にも通じたと自信につながった」と振り返る。

 

 武満徹の「小さな空」(作詩も武満)と「死んだ男の残したものは」(谷川俊太郎作詩)は、29歳の時に斑鳩町で公開録音があったNHKラジオの番組に出演した際に歌い、その時の録音が、後日に放送されたNHKラジオの別の番組でも採用され、「いろんな方が歌った録音がある中で僕のものを選んでいただいたことに驚き光栄だった」と話す。

 

 オペラ中心に活動している桝だが、「僕個人としては、大劇場ではなくお客さま様に身近に接すことができる会場で自分の得意な歌を聴いて喜んでいただけることが何よりうれしい。(2日の公演を)とても楽しみにしている」。

 

 桝は大阪音楽大学を卒業後、新国立劇場オペラ研修所第5期生修了。第37回イタリア声楽コンコルソミラノ大賞、第27回奏楽堂日本歌曲コンクール第1位など受賞多数。東京二期会員、堺シティオペラ副理事長。母校の県立高円芸術高校音楽科の講師も務める。

 

 ピアノは奈良市出身のピアニスト小柳るみ。2人は高円高の同級生で、高校日本一になったコンクールでもNHKラジオの番組でも共演している長年のパートナーだ。

 

 主催は生駒市生涯学習施設指定管理者よしもと・南海共同事業体で、入場料1000円。問い合わせは同センター、電話0743(71)3331。

 

 

小柳るみ

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