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フリアン監督  「残り数分、明暗分けたエリア内の攻防」 - 奈良クラブ

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縦に入ったボールをドリブルで一気にゴール前まで運ぶ国武=3月3日、ロートフィールド奈良

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 2024明治安田J3リーグ開幕から、2度のホーム戦を行った奈良クラブ。開幕戦はFC琉球に1―2で惜敗。第2節のAC長野パルセイロ戦は終始リードする展開で先制するも、終了間際ロスタイム中の手痛い失点で1―1の引き分けに持ち込まれた。

 

 試合展開は決して悪いものではなく、フリアン監督は「80分間は素晴らしいサッカーを展開できた」と評価。多くの時間で主導権を握り、左右のサイドを入れ替えて攻めるサイドチェンジなどの戦術や、前節にできなかった高いリズムでのボール回し、前後へのボールの動かし方など、見るべき点も多く次節以降につながる戦いぶりだった。前節から入替わりでスターティングメンバ―入りしたマルク・ヴィト、国武勇斗、沢田雄大の3選手の活躍も光った。

 

 課題点として挙げたのは、サッカーで最も重要な「(ペナルティー)エリア内での働きが十分でなかった」こと。攻撃でも守備でも、そこでの働きが勝敗を分ける。攻撃時にチャンスを生かし切れなかったことや、最後の失点時に得点した相手選手をフリーにしてしまった点などを踏まえ「J3のように拮抗(きっこう)したリーグでは、今日のような1―0の展開では最後までエリア内の守備を徹底しないと勝つことは難しい。今日はそれができなかった」と受け止め、フリアン監督は次節に向けて「次の富山は昇格だけでなく優勝も狙えるチーム。拮抗した試合になると思うので、エネルギーをもって勝ち点3を取りに行く姿勢で、エリア内を改善して臨む」と意気込む。

 

 第3節は9日、今季初のアウェー戦として富山県総合運動公園陸上競技場でカターレ富山と対戦。

 

 

■嫁阪翔太

 

 「チーム全員での先制点」

 

 「クロスにしろシュートにしろ、フィニッシュの精度を期待した」とフリアン監督から交代を告げられ途中出場した嫁阪が、左からのサイドチェンジのボールを下川から受けて、右サイドからクロスに上げたボールがそのままゴールに吸い込まれ先制点を奪った。「ボールを持った瞬間、右サイドバックの生駒選手が上がってきているのが分かっていた。それを使うふりをしたら相手が動いてくれたので、(ゴール前に上がっていく)真登(百田)が見えたので合わせようとした」と嫁阪。「あそこに真登が入ってくれたからこそ、ああいうかたちで自分のゴールとなったが、チーム全員の意思の疎通があり、みんなが攻撃の時にどう動くかを遂行した結果のゴールだった」と強調した。

 

円陣で士気を高め後半に臨む奈良クラブ選手ら=同

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