行者ら厄払いへ大たいまつ作り 五條・念仏寺「陀々堂の鬼はしり」
奈良県五條市大津町の念仏寺で14日に行われる伝統行事「陀々堂の鬼はしり」(国指定重要無形民俗文化財)の鬼役ら4人の行者が12日、行事で使う大たいまつを作った。
室町時代から500年以上続く行事で、地域住民がつくる保存会(辻本英夫会長)が継承している。たいまつを燃やすのは父、母、子3匹の鬼で、その炎は1年の災厄を払うとされる。
たいまつには地元の山林で掘り出し、2年かけて乾燥させたマツの根を使う。持ち手がついた木枠にバランス良く差し込みながら、父鬼役の岩阪和彦さん(52)は「なにごともなく皆が平穏に暮らせることが一番の願いです」と話した。行者は地域住民で、鬼役らは8日から別火精進と水行で心身を清めて14日の本番を迎える。
14日は午後4時=昼の鬼はしり(無灯火)▷午後4時15分=子ども鬼はしり▷午後4時半=もちまき▷午後7時=息災護摩供(堂内)▷午後7時半=柴灯護摩供(境内)▷午後9時=鬼はしり(たいまつ点火)。
無料駐車場となる上野公園(同市上野町)から無料シャトルバスを運行(午後3時〜同10時)する。