初の男性華道家作品展、70人が参加 “エコ生け花”素材などに工夫凝らす

奈良県など近畿地区で活躍する池坊の華道家の作品を展示する「奈良いけばなフェスティバル2023」(一般社団法人池坊華会主催)が16、17の両日、奈良市三条大路1丁目の県コンベンションセンターで開かれた。男性華道家による作品とペットボトルなどを使った“エコ生け花”作品の2本柱。生け花愛好家らが、華道家約70人の個性的な約50作品を鑑賞して楽しんだ。
同フェスは昨年に続いて2回目。男性華道家だけの作品展を開催するのは初めてで、約20作品を並べた。華道歴20年以上で僧侶でもある伊東一樹さん(52)=京都支部所属=は、花瓶の中に真っ赤なバラなどを投げ入れる形の作品を出品し、「アカシヤヤシの葉を使って涼やかさを表現した」と説明した。
エコ生け花作品は段ボールや牛乳パック、トイレットペーパーの芯なども使用。ペットボトルを組み立てたタワー内にろうそくをともすなどして平和を祈願した作品もあった。
初日には男性華道家による生け花パフォーマンス、最終日には関連イベントとして小中学生対象の「いけばな体験」も行われた。
池坊華道会の堀江道佑・華道振興課長兼海外課長は「生け花は女性のイメージが強いが、熱い思いが込められた男性の生け花を身近に感じてほしい。同時にエコ素材での工夫を凝らしたところを見てもらえれば」と話した。