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写真で見る戦中戦後の暮らしと苦難 奈良で巡回展

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戦中戦後に国民が経験した労苦を伝える「くらしにみる昭和の時代 奈良展」=15日、奈良市二条大路南1の奈良市美術館

 国民が経験した戦中戦後の生活の苦難などを中心に、昭和10年代から同30年代までの歴史的資料を保存、展示する「昭和館」(東京、伍藤忠春館長)の巡回特別企画展「くらしにみる昭和の時代 奈良展」(奈良新聞社など後援)が15日、奈良市二条大路南1丁目ミ・ナーラ5階の奈良市美術館で開幕した。当時の生活を写した写真や、出征の際に兵士に贈った日の丸の寄せ書き、遺族の手紙、防空服など計54点を展示する。24日まで。入場無料。

 

 オープニングセレモニーで伍藤館長は「戦中戦後の歴史を風化させないことが大切」とあいさつ。県遺族会の中井靖教会長は「戦争を知らない国民が人口の80%になった。皆に知らしめていかなければならない」と展示の意義を話した。戦没者遺族の全国組織「日本遺族会」(東京都)が昭和館の運営を国から委託されている。

 

 展示のうち、奈良にゆかりのあるものは32点。1940(昭和15)年の神武天皇即位2600年に向けた整備事業の橿原神宮での学生らの勤労奉仕や奈良市での防空演習を写した写真、「奈良競馬」のポスターなどが並ぶ。

 

 同市、同美術館主催の写真展「奈良を観る〜写真で振り返る昭和時代」も同時開催。市井の人が撮影した約80点を展示する。

 

 天理市から訪れた男性(82)は「写真にある木炭バスは記憶がある。懐かしい」と当時を振り返っていた。

 

 午前10時〜午後5時30分開場(入館は5時まで)。19日は休館。問い合わせは昭和館、電話03(3222)2577。

 

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