大和古寺お参り日記【24】 - 宝山寺(下)
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本堂は創建時から残る唯一の建物で、1688(貞享5)年に建てられた。5間4面、重層の護摩堂様式となっている。東條哲圓執事長に案内していただいた堂内は、護摩をたく大きな護摩壇が中央に据えられ、天井も壁もすすで真っ黒だ。正面に祭られた本尊の不動明王像は、寺を創建した湛海律師自ら彫ったという。
湛海律師は18歳で仏門に入り、聖天をあつく信仰したが、40歳の頃、「聖天ばかり拝んでいては俗世の願いに引っ張られて悟りが開けない」と煩悩を消すべく不動明王を信仰、聖天と不動明王の間で長年葛藤を続けたという。
仏様の口を表す護摩の炉に護摩木を投げ入れる行為は、火の力で煩悩を消滅させることにつながる。湛海律師は不動明王の憤怒形相で魔を払い、まとった炎で煩悩を焼き尽くそうと、護摩をたき続けたのだそう。
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