奈良県知事選 山下氏が先行、平木・荒井両氏追う - 奈良新聞トレンド調査
任期満了に伴う奈良県知事選(23日告示、4月9日投開票)で、奈良新聞社は4、5日の両日、JX通信社(東京都)と共同で、県内の有権者を対象に電話調査(トレンド調査)を行い、立候補を表明している4氏への支持動向などを探った。これまでのところ、日本維新の会公認で元生駒市長の新人山下真氏(54)が先行し、元総務官僚の新人平木省氏(48)、5選を目指す現職荒井正吾氏(78)が続く。3月に入って出馬表明した大和郡山市議の新人尾口五三氏(72)は出遅れている。ただ、投票先を「まだ決めていない、わからない」という人が3割おり、情勢は流動的だ。
回答者の年齢は70歳代が32.64%と最も多く、60歳代20.50%、50歳代14.83%と続いた。性別は男性48.76%、女性51.24%。居住地別では北部が50.95%、中部32.44%、南部10.85%だった。
知事選については、約9割が「大いに関心がある」、または「ある程度関心がある」と回答。4期16年の荒井県政について、「評価する」との回答は「ある程度」を含めても3割弱にとどまった。
また、知事の妥当な任期については「2期8年」が半数近くとなり、「1期」「3期」を合わせると約85%に上った。多選に否定的な意見が多数を占めた。
重視する争点では「医療・介護・福祉」を選んだ人が最も多く4割近くを占めた。次いで「経済・雇用対策」「教育・子育て支援」と続いた。
支持政党については「支持政党なし」が4割と最も多く、自民党、日本維新の会が続いた。
支持政党別に投票先を見ると、自民党支持層の4割が平木氏を支持する一方、2割は荒井氏に投票すると回答。国政で自民党と連立を組む公明党の支持層は4割が荒井氏を投票先に選んだ。保守分裂状況が調査結果からも浮き彫りとなった。
一方、山下氏は維新支持層の7割、共産党の推薦を受ける尾口氏も共産党支持層の7割と、着々と地盤を固めている。立憲民主党は平木氏支持を決めているが、支持層の3割強が山下氏を選んでいた。
最も多かった「支持政党なし」は4割強が投票先を「まだ決めていない」と回答しており、無党派層の取り込みが勝敗の鍵となってきそうだ。