現在の自民党になって、初めて衆院選で過…
現在の自民党になって、初めて衆院選で過半数に届かなかったのは、1993年7月の選挙だった。定数511に対して223議席獲得に終わった。
この選挙が中選挙区制(奈良は定数5)での最後の衆院選だった。選挙制度や「政治とカネ」問題の改革が焦点だった時期で、「政治改革解散」と称された。
自民党は下野し、8党派連立による「非自民・非共産」の細川内閣が誕生。翌年、政治資金規正法が改正され、資金管理団体制度が創設された。
この後に行われた1996年10月の衆院選が「小選挙区解散」で、小選挙区比例代表並立制での最初の選挙だった(奈良は4選挙区)。自民党はしぶとく政権の一角に返り咲いた。
二つの選挙を、今の政治を考える上での原点・起点と見たい。前の選挙で高市早苗氏が初当選(無所属)し、後の選挙でも当選(新進党、後に自民党へ)した。
二つの衆院選当選者で県関係では、現職は高市氏のみ。1994年4月、新党「自由党」にも同氏は参加。当時の動向は興味深く、政治家としての原点・起点では。30年前と現在を結ぶと何が見える?(北)