「そのご高徳は永く後世に」 東大寺で元別当守屋弘斎さん本山葬
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昨年12月24日に94歳で亡くなった、東大寺の元別当(住職)で長老の守屋弘斎さんの本山葬が26日、奈良市雑司町の同寺本坊で営まれた。唐招提寺の岡本元興長老が導師を務め、寺社関係者や一般参列者を合わせて約400人が参列した。
隣山代表として真言律宗管長の松村隆誉・西大寺長老が、「わが国随一の伽藍(がらん)の維持発展と華厳の御教えの宣揚(せんよう)に力を発揮された。温和にして威風堂々たるお人柄は諸々の人々から敬愛せされ、そのご高徳は永く後世に伝えられる」と弔辞を読み上げた。
読経の中、参列者が一人一人焼香を行い、故人をしのんだ。
守屋さんは1996年に華厳宗管長・東大寺第214世別当に就任した。二月堂修二会(お水取り)では53(同28)年の初参籠以来、計31回練行衆を務め、声明や作法に精通して後進にも指導した。