王寺町の「防災かまどベンチ」8基目が完成、地域と学校連携し設置 王寺工業高生が金網を製作

普段はベンチ、災害時は炊きだしのかまどになる「防災かまどベンチ」。奈良県王寺町美しケ丘自主防災会は地域の学校と連携し、防災かまどベンチの製作・設置を進めている。王寺町本町3丁目の県立王寺工業高校で8月29日、生徒が製作した金網の受け渡しがあり、町立王寺南義務教育学校の児童が手掛けたベンチに設置して8基目が完成した。
同会は、2015年から「防災かまどベンチ」の設置をスタート。町内のブロックごとの公園などに防災ベンチ計9基の設置を目指すほか、防災倉庫も併設する。
この日、同高機械研究部の部員約10人が、溶接技術を生かして作った金網を同会に手渡した。
完成品を受け取り、「大切に使わせていただく。災害の時必ず役に立つと信じている」と防災会顧問の西野孝照さん(81)は感謝。
3年生の越智穂高・副部長(18)は「災害時に火が通った安全な食事を提供する防災かまどベンチづくりに関われて、貴重な経験」と話した。
防災かまどベンチは炊き出し訓練で利用し、防災意識の向上や地域交流に役立てていくという。
