【動画あり】3年ぶり稗田の舞 奈良県大和郡山の売太神社で「阿礼祭」
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「古事記」の編さん者の一人、稗田阿礼(ひえだのあれ)を顕彰する「阿礼祭」が16日、奈良県大和郡山市稗田町の売太(めた)神社であり、中学・高校生による「稗田の舞」が3年ぶりに奉納された。
稗田の舞は阿礼の功績をたたえて1944(昭和19)年につくられ、以来、地元の子どもたちが継承。昨年と一昨年は、新型コロナウイルスの影響で奉納を中止していた。
祭典で阿礼の遺徳への感謝とコロナの鎮静を願う祝詞が奏上されると、第76代舞姫の4人が拝殿中央に進み出て、太鼓や鐘、鉦鼓(しょうこ)の音と歌に合わせて流麗に舞った。
3回目となる舞姫を務めた高校1年、今井梓智さん(15)は「みんなで手の動きをそろえて舞うところがきれい。夏休みに入って練習をいっぱいしたので、緊張せずにうまく舞うことができました」と話した。
阿礼祭は童話作家の故久留島武彦さんの提唱で1930(昭和5)年に始まり、今年で93回目。規模を縮小して営まれ、「阿礼さま音頭」「子どもみこし」などは中止された。