【動画あり】若宮神社本殿の修理スタート 「千木」取り外し
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「式年造替(ぞうたい)」が行われている奈良市春日野町の春日大社摂社・若宮神社で31日、本殿(国重要文化財)の修理が始まり、神社建築のシンボルでもある棟飾りの「千木(ちぎ)」が取り外された。
屋根の両端にある千木2基は長さ2.44メートル。職人は千木にある「六葉(ろくよう)」と呼ばれる釘隠しの金具を外すと、大工道具で金づちの一種の「玄翁(げんのう)」で叩きながら棟から取り外した。
若宮神社は明治以降、不定期で造替が行われていたが、43回目を迎えた今回から20年に1度の式年制度に戻した。本殿は1863(文久3)年の式年造替で建て替えられたもので、今回は檜皮(ひわだ)でふかれた屋根のふき替えや建物の水銀朱の塗り替え、神宝の新調などを実施。9月末までの竣工を予定する。
中野和正権禰宜は「秋には朱色の御殿が美しくよみがえるので、皆さんにたくさんお参りいただきたい」と話した。