ウクライナから奈良に避難の女性会見 勤務の病院爆撃され脱出

ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナから、今月2日に日本人と結婚し奈良市内に住む姉を頼って避難してきたセルゲエワ・マリアさん(26)が26日、同市役所で会見した。焦土と化した故国の悲惨な状況を伝えるとともに「1日も早くウクライナに帰りたい」と戦争の早期終結を願った。同市は、マリアさんに人道支援一時金20万円を支給。今後、同国から避難家族の受け入れ態勢の強化を図る考えで、ファミリータイプの市営住宅(2LDKなど)12戸を現時点で用意している。
マリアさんはウクライナ北部のチェルニーヒウ市の出身。ロシアの攻撃が始まって2週間後、研修医として勤務していた病院が爆撃され、同僚の医師らと脱出。キーウ(キエフ)に逃れ、その後バスなどを使いワルシャワ(ポーランド)の日本大使館でビザを申請した。エンジニアの夫も今はウクライナ軍の軍人。同じく医師として働いていた両親の安否は「分からない」という。