天理大学で国籍や民族による文化的背景の…
天理大学で国籍や民族による文化的背景の違いを認め合い、人権を尊重する多文化共生の促進イベントがあった。同大留学生、学生主体の初の取り組みで、予想を上回る来場者でにぎわった。
アジアを中心に国内外各国・地域の文化や風俗・習慣、歴史を食や芸能、クイズ、体験などで知り、感じる内容。違いを受け入れつつ楽しむ様子が見て取れた。
法務省の統計では、県内でも在留外国人数はほぼ右肩上がり。大都市とは桁が違うが、ここ数年急増している。
県内店舗で外国人に接客される場面が珍しくなくなってきた。事業所密集地域のみならず各地で、種々の理由で母国を離れている多国籍の人々と暮らす状況が進行しているのかもしれない。
ただ前述のイベントを支援する大学職員は、多文化共生は分かっているようで難しいと言った。確かに言葉の意味は理解できても、互いにどうすればの部分は残る。毎年1月の国の多文化共生理解推進月間も昨年スタートしたばかりだ。
違いを知り合うことは、まだ入り口だ。次の一歩をどう踏み出すか。無関心でいられない時期が来ている。(智)